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歯医者さんでの奇妙なお話し。

私は、今、歯医者で、お口を「あ〜ん」と大きく開けて、結構長い時間施術をしている。

そろそろが限界を迎える。

その時、突然、口の中に、かなりの苦いお薬が流れ込む。

嘘でしょ。このタイミングで。

苦い。

ビリビリする。

看護師さんが、例の吸引機で吸ってくれるが、違う、場所がずれまくっている。

いかん、このままでは喉に入ってくる・・・喉にビリビリ薬を入れてはならぬ。

私は、心の中で、

{よし、舌で蓋をし、喉に流れないようにするのだ。そして、口呼吸をやめて、完全に鼻呼吸に切り替えよう}

{よし、良い感じだ。しかし顎が外れそうだ。これは顎に力みがある!顎は、ただ下に落ちるのみ、力を抜いて逆らわず、ただ下に顎を落とすのだ}

とかなんとか、職業病だなと思いながらも、ボイストレーナーならではの解説で結構時間を潰している。

その時です、「さちえさん、ここから先生変わりますね〜」と、一旦別の先生にバトンタッチとのこと。
(施術が一旦落ち着いたので、忙しいベテラン先生は別の方の元へ)

「は〜い、では始めますね〜」とやってきた先生。

{え? 先生変わったんじゃなかったの? 声が同じだ。声色、イントネーション、話し方、テンション、全く同じだ。あれ?}

なんせ、歯医者なのでずっと顔に布がかかっており、全く顔が見えない。

気になる。。。気になる。。。気になる!

すると、隣のブースから、また同じ声が聴こえる…こっちがさっきの先生??

これは・・・

{そうか、ここのお医者様は、研修を受けていて、患者さんが不安にならないような「話し方」を学んでいるに違いない。いや待てよ、でもここまで声色が似るのはおかしい。 話し方が似ているだけならまだしも、この声色・・・}

{わかった!! 姉妹だ!! 姉妹経営に違いない!!これで合点がいった。}

そんなことを思いながらも、お顔が気になってしょうがない。

「一度うがいをしましょ〜」と先生。

{よし!うがい後、椅子が倒れる時にお顔を・・・}

ビーーーーーーーーン♪
椅子が下がると同時に、有無も言わさず 顔に布がかぶさる!!

{く・くやしい、今、惜しかったなぁ。}

その後も、何度となく、わざと?と言うくらい顔を見せてくれないバトンタッチ先生。

施術も終わり、

{今日は見れなかったな〜 さぞ姉妹で、お顔も似ているんだろうな〜。}

席から立ち、帰ろうとした瞬間、とても、ニコヤカな、おばあちゃん先生が「お疲れ様〜」と声をかけてくれた。

{この方だーーーーーー!! わー、お顔、全然似てなーーーーーーい!絶対他人だーーーーーー!!}

予想は外れたのだけど、一番驚いたのは、「年齢」。

先に担当してくれていた女性の先生は、30代なかば。

そして私が、同じ方?と勘違いするほどお声が似ていた先生は、60代なかば。

あ〜、私もまだまだだ。

声は深いな〜と思い知った歯医者の時間だった。

また、お世話になります。

お二人の素敵なお声の先生方♡

<Instagram>
https://www.instagram.com/sachie_singer/
<BLOG>
https://www.tonenotelab.com/blog/

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