カラダが硬いと声は出ないの?
レッスンでは、毎回時間を掛けて、ストレッチをします。
ある受講生が、こんなお話をしていました。
「あるテレビ番組でね、70代の現役歌手の方がインタビューでこんなことをお話していたの。ボイストレーニングはやっていません。でも、ストレッチは欠かさずしています、と。歌手も声のためにストレッチをやっていると聞いて、ここでやっていることは理にかなっている、と納得したわ~」
その一方で、こんな疑問が浮かんできます。
・ストレッチがきれいにできないと、良い声は出ないの?
・柔軟性がないと、響きのある声は出ないの?
「わたしはカラダが硬いから…」と自信をなくしてしまう受講生が、時々いらっしゃいます。
スタジオで行うストレッチは、柔軟性を高める目的や、関節の可動域を広げるためにやっているのではありません。しかも、可動域を広げるために急激に無理をし過ぎると、痛めてしまう恐れもあります。
くれぐれも無理は禁物です。
では、ストレッチは何のためにやっているのでしょう?
響く声を取り出すため、です。
カラダを緩める、そして声と密接に関係している「呼吸」を深めることも、大きな目的です。
最近は、マスク生活の弊害から、呼吸が浅い方が増えています。
ボイストレーニングをやっている、やっていないにかかわらず、柔軟性が高く美しくストレッチができる方は、たくさんいらっしゃいます。
でも、柔軟性の高い人が、必ずしも響きある声が出せるとは限りません。
カラダが硬いから…と肩を落とす必要はないのです。
「本当の自分の声」は、柔軟性の先ではなく、「緩める」を知る、その先にあります。
柔軟性がないあなたも、大丈夫です。
まずは「呼吸を深く吐き切る」ことから、始めていきましょう!
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