イルカのうた。
20代の頃、ある事がきっかけでイルカに興味を持った。
イルカの生態について人間がわかっている事はごく僅かでしかない。
そのごく僅かな生態についてだけでも人間の想像を遥かに超えている。
近年わかってきたことのひとつに、イルカは歌をうたう。ということ。
合唱をすることも頻繁にあるという事実。
カナダの研究チームがその音階を解明したという話しを聞いた。
人間は基本13音階が基準となっている。
イルカたちの基準音階は2,222音階ではないかとの発表だった。
2が4つ並ぶところがまた面白い。
人間の約170倍の音階分解率である。
いったい何オクターブを発信するのだろう?
それだけの音階を発信できる能力があるという事は
そのだけの音を聴き取れる能力を持つという事になる。
人間の遥かに聴こえていない帯域を聴きとっていることになる。
そのイルカたちが一斉に同じ音階で歌いながら、同じスピードで泳ぐ。
素敵だ。そしてあの表情で。
人間の能力は動物生態の中では下から数えた方が早いと言われている。
人間の今の社会、時代をイルカたちは何と感じているのだろうか?
2,222音階のイルカたちの歌。
いつも彼等たちは歌ってくれているのだろう。
聴いてみたい。
彼等の世界こそラピュタなのかも知れない。
楠瀬 誠志郎
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