本番寸前に書き上げられた聖歌サイレントナイト
誰にも平等に訪れるクリスマス。
その日世界で最も歌われるキャロルは「サイレントナイト」でないでしょうか。
この曲は1800年前半にオーベンドルフの聖ニコラウス教会で初演されました。
この曲のオリジナルはドイツ語で書かれていますが、最もポピュラーな詩は英詞のものだと思います。
この作品は聖ニコラウス教会のオルガンがクリスマス・イヴの前日に故障してしまい
急遽ヨゼフが詩を書き上げ、友人のフランツ・グルーバーが一晩で書き上げた作品です。
名曲とはいつもこんな場面から生まれるものです。
ヨゼフがグルーバーに頼み込んだ時、「グルーバーは一晩では無理だ、出来ない」と断りました。
その気持ちもわかります。
しかし、ヨゼフが置いていった詩を眺めていると不思議なことに一気に書き上げていたという逸話を残しています。
本人も書いたという意識、記憶がほとんど無いと正直な言葉が残っています。
この話を聞くと神は本当に存在してるのではないかと思わされます。
もしもあの日。
オーベンドルフ、聖ニコラウス教会のオルガンが普通に鳴っていたら
「サイレントナイト」はこの世に存在していなかったのです。
オルガンの故障と神のお授け。
一晩で作られた「サイレントナイト」
今年も世界の人々がこの曲を歌い継ぎます。
楠瀬誠志郎
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