株式会社リクルートマネジメントソリューションズ

株式会社リクルートマネジメントソリューションズは、人材の採用・育成・活用、人事制度の構築、組織変革、戦略推進、そして営業力強化といったマネジメント上のさまざまな課題に対して、トレーニング、コンサルティング、アセスメントなどのサービスをもってソリューション提供をしている企業です。同社のソリューションの大きな柱のひとつである企業研修。トレーナーはそのなかで、クライアント企業で働く方々とじかに接し、「研修プログラム」を通して、人材の育成と組織の活力向上を支援しています。企業研修のリーディングカンパニーでもある同社は、その核となる研修トレーナーの養成に力を注いでおられます。
　
同社が新人トレーナーの養成プログラムに、Breavo-worksの「研修トレーナーの為の発声・表現プログラム」を導入された背景と成果を、同社トレーナーマネジメントグループで新人トレーナーの養成を担当されている平野氏に伺いました。

弊社のトレーナーは様々な養成を経て、研修のトレーナーとしてデビューします。実際、トレーナー自身から声や話し方についての悩みも寄せられていましたし、トレーナーを養成する立場からも、せっかくのトレーナーの魅力が発声の問題で受講生に伝わらないのはもったいないと感じていました。

確かに興味があったとはいえ、前例の無い珍しいプログラムでしたので、二の足を踏む部分もありましたが、体験版プログラムをオブザーブして、元来アートの世界から生まれている発声のトレーニングが、『研修トレーナーの為の』トレーニングとしてカスタマイズされていることが理解できました。

例えば、話しかける対象が受講生全体なのか、それとも一人の受講生に対してなのか、また同じ一人の受講生に対しても、こちらからメッセージを伝えるのか、相手から答えを導きだすのか、それぞれのシーンでその場に相応しい声のトーンを使い分けることが出来れば、それはトレーナーの大きな武器になります。そういったスキルが身につくトレーニングであるという部分は大きかったですね。

『ここまで変わるとは思っていなかった』というのが正直な感想です（笑）。今回プログラムを受講したメンバーは、もともと声質は良い方だと思っていたので、それがさらにここまで良くなるとは驚きました。新人トレーナーのトレーニングとして本格的に導入をする前に、既に現場で活躍しているトレーナーに、体験版プログラムを受講いただいていたので、トレーニングによって声が改善することは体感できていたのですが、これ程までの効果が出るということは、今回のようにある程度の回数を重ねてやってみないと解らなかった事ですね。

1年間のトレーニングを受講して、研修現場にデビューしているトレーナーからは、いろんな効果の報告を受けています。 『広い会場でも無理に声を張り上げることなく話を続けられる』、『受講生同士の議論が熱く続く中、時間の終了を告げるのも一回で伝わる』、『声がかすれる心配がない』といった話は、時期によっては連日研修が続くトレーナーにとっては体力的な負荷を下げる意味でも大きいですし、トレーナーの安心感が伝わってきてうれしい話です。

他にも、『声が通ることで受講者との距離、関係が安定する』、『発声法を実践することで受講生の表情を見て研修運営が行えている』、『緊張せずに現場に立てる』といった声もあり、予想以上の効果に驚いています。

「アートでありサイエンスなのだ」と感じました。楠瀬先生によって、アートのメソッドがきちんと方法化、言語化されていることがこのトレーニングの面白さではないでしょうか。アートというとイメージに寄り過ぎる感がありますが、このトレーニングは左脳と右脳、両方で理解しながら進められたことが良かったと思います。

リクルートマネジメントソリューションズのトレーナーの仕事は研修プログラムのコンテンツを「教える」「伝える」のではなく、プログラムを媒介としながら、受講者が「感じ、考える」場をつくることが大切です。そのためには、トレーナー自身が自然体であることが重要ですが、今回のヴォイストレーニングは、「自分らしい声」を自覚し、コントロールできるようになることで、より自然にトレーナー一人一人の魅力が伝えられるようになったのでは、と思っています。

『声はトレーニングで変わる』ということを実感できましたので、今後も新人トレーナーのレッスンをお願いしたいと考えています。